安打製造機イチローから学ぶコミュニケーション術


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2019年3月偉大な日本人野球選手が引退した。

その名はイチロー。

引退に当たり、サンケイスポーツでも特別号が組まれた。

そした、彼は引退会見でもさすがの一言だった。

今回は、イチローの引退会見から学ぶコミュニケーション術について。

イチロー節がさく裂

イチローの引退会見。

その中には、ビジネスパーソンが用いるコミュニケーションとは正反対の、しかし、見習った方がよいポイントが含まれていた。

シアトル・マリナーズのイチローが日本プロ野球で9年、メジャーリーグで19年の現役生活に終止符を打った。

引退会見でのイチロー選手の発言には、特筆すべき3つのポイントがある。

当たり前のことのように思えるけれども、日本のビジネスパーソンがいつの間にか忘れてしまった、コミュニケーションの基本

ポイント 1:事実をありのままに語る

1 つ目は、現役生活に終止符を打つことを決めたタイミングとその理由を問われた際の、イチローの返答。

タイミングはですね、キャンプ終盤ですね
キャンプ終盤でも結果が出せず

引退を覆すことができなかったという意味のことを言っている。

この発言特筆すべき部分は、正直にありのままを潔く伝えているということ。

人はつい理由を明確にしなかったり、話を曖昧にしたり時期を特定しようとしなかったりしてしまうことが多い。

曖昧にすればするほど、相手はフラストレーションを覚え、関係の質を悪化させてしまう。

曖昧に説明することに慣れてしまうと、それが高じてできていないことを一部はできていると言いつくろったり、相手の質問にストレートに答えずに、別の観点からできているように説明したりしてしまうケースが少なくない。

しかし、イチローは正反対

できなかったことはできなかったと言っていることが、2 つ目のポイント。

それも相手から指摘されてからではなく、自ら言及した。

それが、

常々、最低 50歳まで現役ということを言ってきたが、日本に戻ってもう一度プロ野球でプレーするという選択肢はなかったのか?

という質問に対する返答。

ポイント 2:できなかったことを認める

イチローは、日本のプロ野球でプレーする選択肢はなかったと即答した上で、

最低50までって本当に思っていたし。
でもそれはかなわずで、有言不実行の男になってしまったわけですけど、でも、その表現をしてこなかったら、ここまでできなかったかなという思いもあります

ここでイチローは、有言不実行だったといういわば都合の悪い真実をさっさと自分から認めている。

その上で、

そう表現してこなかったら、45 歳までも続けることができなかった

と続けた。

この返事に対して、二の句を継ぐことのできる聞き手はいないに違いない。

ビジネスシーンでは、正反対のことが横行している。

なぜできなかったのかと問われて、抗弁する人が圧倒的に多い。

しかし、これは逆効果。

抗弁するからやりとりの応酬が続き、紛糾する。

できなかったという事実は、相手から指摘される前に自分からきちんと言及することが、無用な紛糾を回避する基本。

このようになことは個人で活躍するスポーツ選手ならいざしらず、組織で活動するビジネスパーソンには、事実をそのとおりに伝えることが、時として望ましくない場合があるという意見に接することがある。

だとしても、表現を糊塗しないで、言えなければ言えない、今は言えない、私の立場では言えないと、その通りに伝えればよい。

イチロー選手は、引退会見で2度にわたって、言えないことは言えないと返答している。

これが 3 つ目のポイント。

ポイント 3:言えないことは言えないと返答する

1度目は、日本に戻ってプロ野球でプレーするという選択肢がなかったのかと問われて、なかったと返答した後、どうしてかとさらに突っ込まれた際に、それはここで言えないと返している。

2度目は、打席内での感覚の変化は今年あったのかと問われて、それここでいる?裏で話そう。後でと切り返している。

ただし、この2つの質問以外のほとんどの質問に対して、イチローは正直に、ありのままを、潔く返答している。

だからこそ、言えないという切り返しの効果が発揮される。

これが、国会答弁などでよく見られるような話の大半が曖昧な、はっきりしない内容で終始している上に、答えを差し控えさせていただくを連発するのは逆効果。

追及がおさまらないのは当然。

付言すれば、引退後に、

どんなギフトを私たちにくれるのか
という質問に対して、
ないですよ、そんなの。無茶言わないでくださいよ

と返し、昨年マリナーズからのオファーを得た以降の出来事が自分への大きなギフトだったという話をした上で、

僕からのギフトなんかないです

と返答している。

これは本人の謙虚さの表れ。

新入社員にせよ、転入者にせよ、新メンバーと仕事をすることになる人が多いこの時期。

新メンバーとのコミュニケーションに悩む場合も多い。

それは多くの場合、表現を工夫するあまりに事実が伝わりにくくなったり、不利になりそうなことに言及しなかったり、言えることと言えないことをはっきりさせていなかったりしている場合が多い。

確かに肩肘張って大成する人もいるが、そのやり方はコミュニケーションの質を低下させてしまうため、反感を買うなどのリスクも大きい。

イチロー選手のように、

ありのままの姿を示して、広く周囲の支持を得る道の方が、よほど自分にとっても組織にとっても良いのかもしれない。


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ABOUTこの記事をかいた人

薬学部卒業後、そのまま大学院へ。 医療薬学を学び、患者さんのために最新の医療を実践するために病院薬剤師へ。 薬剤師で医学博士。 ここでは患者さんからの質問を調べつつ、役立つ情報を発信していければと思います。 専門は感染制御や救急、小児。お問い合わせもお気軽にどうぞ!!