妊娠中のワクチン、薬、食べ物。大丈夫なものと注意が必要なもの。


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薬剤師目線:妊婦がかかると危険な風疹とワクチンの重要性

風疹が大流行し、昨今話題になっているワクチン。

風疹と聞くと、妊婦さんを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。
先天性風疹症候群を防ぐためにも、妊娠前のワクチン接種や抗体価(風疹に対して耐えうる抗体の力を持っているか)を確認していくことが、重要です。

では、妊婦さんに対してはどうでしょうか。

妊婦さんは、ホルモンバランスの変化やお腹が大きくなってくるなど、いろいろな意味で変化が起こります。
こどもから大人に成長してから、これだけ外見や体内で変化が起こることはそんなにないのではないでしょうか。

安全に赤ちゃんを産むためにも、正しい知識が重要です。
今回は妊婦さんのワクチン接種。そして注意が必要な薬と食べ物について記載します。

妊娠中はインフルエンザワクチンを摂取していいの?

結論から言うと、インフルエンザワクチンは摂取して大丈夫です。

ワクチンと一言でいっても、生ワクチンと不活化ワクチンがあります。
妊娠中は、生ワクチンの接種は行えませんが、不活化ワクチンであれば可能です。

ネットなどで、流産の危険性が増えるなどの記載があったりしますが、流産との関連性は医学的に否定されています。
インフルエンザワクチンが原因で、障害が残ったという報告もありません。

昨年のインフルエンザに学ぶ、【10の重要ポイント】

2018年9月6日

もちろん安全性は気になるところですが、先ほど書いたようにインフルエンザワクチンを接種したからといって、流産や胎児奇形の危険性は上がりません。
それに、妊婦さんがインフルエンザにかかってしまった時のリスクの方が心配です。

ただでさえ高熱や関節痛が出るインフルエンザ。
治療するためには、抗インフルエンザ薬を投与しなければなりません。

ワクチン接種を怖がるばかりで、インフルエンザにかかり、抗インフルエンザ薬を使わなければいけない。
もちろん、抗インフルエンザ薬も胎児や妊婦への投与は危険ではありませんが、使わないで済むのであれば使用したくはないところです。

猛威を振るったインフルエンザ、新薬であるゾルフーザは使えるのか。

2018年8月30日

だからこその予防なのです。

ただし、関東を中心に発症者が増えている風疹は、繰り返しになりますが、妊娠中は予防接種ができない「生ワクチン」なので注意が必要です。

マスクで予防を!!妊婦さんの風疹回避の重要性について。

2018年8月27日

妊娠中に使用しても大丈夫な薬

まず、基本的に産科医が処方した薬については、安全と考えて問題ありません。

また、薬剤師として医師からの問い合わせもよく受けますが、絶対に使えない薬はごく少数です。
ただ、中には胎児の奇形との関連性が不明なものもあるため、本当に薬を飲む必要性があるのかを考えながら使用することが重要です。

一番好ましくないのは、自己判断で薬をやめたり飲まなくなることです。
特に持病があり、妊娠前から飲んでいる薬などはよくよく確認をして、自己判断で中止することは絶対にやめましょう。

かかりつけの主治医と、産科の医師へ相談して服用が必要か妊娠中は飲むことを一時的に中止しても大丈夫かと確認することが重要です。

妊娠中に積極的に取りたい食べ物、避けた方がいい食べ物

妊娠中はよく偏食になると聞きます。

事実、ファーストフード店のポテトやフライドチキンが、無性に食べたくなるという話は有名かもしれません。

ストレスをためることは妊婦さん自身も、赤ちゃんにもよくないため我慢する必要はありませんが、食べ物の中には注意が必要な食べ物もあります。

食べることを避けた方がいい食材

ユッケなどの生肉や生チーズ。
輸入ナチュラルチーズは未殺菌乳を使用したものが多いため、注意が必要です。
コーヒーなどを普段から飲んでいる方にとっては、少し大変かもしれませんがカフェインの大量摂取はNGです。
コーヒーは 1 日 2 杯迄がすすめられています。

妊婦が生肉を食べることの危険性は意外と知られていません。

ユッケや生ハムなどの生肉が原因で、寄生虫のトキソプラズマに感染すると、胎児に感染して小頭症などを起こす恐れがあります。

積極的に取りたい食べ物

葉酸は妊娠初期には赤ちゃんの成長を促すため、できれば取りたい栄養素です。

葉酸を積極的に取ることは難しく、サプリメントを併用するといいかもしれません。

また、ブロッコリー等に含まれる鉄分は血液を作るためおススメです。

まとめ

妊婦さんに関する情報は、インターネットが普及したことで大量の情報を得ることができるようになりました。

しかし、中には根拠の乏しい情報や誤った情報があることも事実です。

不安になった場合は、かかりつけの医院や薬局などで相談するのも、一つの手かもしれません。
以下にまとめを記載します。

  • インフルエンザワクチンは、妊婦さん自身と、赤ちゃんの両方にメリットがあるので、インフ ルエンザの予防接種は受けたほうが良い
  • 薬を飲むことは必ずしもリスクではない。むしろ自己中断することで悪化することもある
  • 生肉や生チーズには注意が必要。トキソプラズマは胎児にとっても重大な後遺症を残す


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ABOUTこの記事をかいた人

薬学部卒業後、そのまま大学院へ。 医療薬学を学び、患者さんのために最新の医療を実践するために病院薬剤師へ。 薬剤師で医学博士。 ここでは患者さんからの質問を調べつつ、役立つ情報を発信していければと思います。 専門は感染制御や救急、小児。お問い合わせもお気軽にどうぞ!!