日本でも液体ミルクが販売開始に
3月11日に、ついに日本でも液体ミルクが販売開始となりました!
昨年の3月に行われた厚労省の専門家部会で、製造や保存方法の基準を盛り込んだ省令改正案を示し、了承されついに販売へ。
あまりのうれしさにTwitterでも投稿してしまいました。
https://twitter.com/takutakkuuun/status/1105244679199580161
今までも液体ミルクは常温で一定期間保存でき、湯で溶かして冷ます必要もない。粉ミルクより使いやすいと販売解禁を求める声が上がっていました。
今後は、災害時の備蓄への利用や育児負担の軽減につながると期待されています。
今までは粉ミルクしかなかった
国内では乳児用の基準は粉ミルクしかなく、液体ミルクを「乳児用」として販売できませんでした。
海外では当たり前のように流通している液体ミルクは、熊本地震の際に救援物資として届けられ被災者の役に立ちました。
今回販売となった紙パックのものは賞味期限が6カ月。
実際の安全性を確認する試験でも常温で保管して成分や衛生状態の変化を調査したところ、食中毒の原因となる菌は確認されず、必要な栄養成分は残っていました。
新たに設定された特別用途食品
母乳の代わりとなる乳児用液体ミルクをめぐり、消費者庁は 特別用途食品として許可する基準を新たに設け、今回の販売に至りました。
今までの基準では液体ミルクを製造や販売できなかったため、国内で製造や販売をできるようにするための措置です。
[aside type=”boader”]特別用途食品
乳児の発育や病気の人の健康回復などに適していると表示できる食品であり、消費者庁が審査して許可するもの。
現在の制度では乳児用粉ミルクは基準があるが、乳児用液体ミルクにはない。 [/aside]
液体ミルクのメリット
液体ミルクのメリットは何といっても調製の手間が省けることです。
粉ミルクの場合、
哺乳瓶に粉ミルクを入れる
↓
お湯で粉ミルクを溶かす
↓
熱すぎるため、人肌くらいになるまで冷ます
簡単に書いても三つの工程を得てやっと赤ちゃんに飲ませてあげることができるようになります。
ただ、これにはきれいな水と70度以上に加熱できる熱源、そして冷ますための水源が必要となります。
最近ではショッピングモールなどで設備が充実している所なら問題ないかもしれませんが、屋外や災害時は用意することがとても大変。
粉ミルクと家で沸かしたお湯を水筒に入れて出かける。
そんな経験をしたママもきっと多いはずです。
しかし、液体ミルクであればパックをそのまま持ち運びでき、哺乳瓶に移せば常温でそのままあげることができます。
もちろん暖かいミルクを好む赤ちゃんには、温めて与えることも可能です。
それ以外にも、
- 0カ月から使用可能
- 安全性試験もクリア
- 6ヵ月という長期保存が可能
- 必要な栄養素は粉ミルク同様に含まれている
- 月齢次第ではストローを使用してパックのまま飲むことも可能
液体ミルクを使用する上での注意点
メリットばかり説明してきましたが、もちろん最初に飲むときアレルギーを起こさないかの確認は必要です。
これは液体ミルクだからではなく、初めて口にするものはどんなものでもアレルギーを起こす危険性は少なからずあるため、確認するようにしましょう。
そして、これは粉ミルクに関しても同様ですが調製がいらないからといって哺乳瓶を使用する場合は、しっかりと手洗いをしてから哺乳瓶を扱うようにしましょう。
意外と知られていない哺乳瓶の消毒については、以下の記事で詳細に書いていますのでご参照ください。
[kanren postid=”711″]
災害時などいざというときに使用できるように、普段は粉ミルクでも一度飲めるか試しておくことも必要なのかもしれません。
まとめ
3月11日。
東日本大震災から8年経過した日に液体ミルクが販売となりました。
被災した当時のママさんたちの声が届いて、形になったのかもしれません。
液体ミルクであれば、夜間に起きて粉ミルクを測って、お湯を沸かして、飲めるように冷まして。
という行為も必要ありません。
完全母乳であっても災害時などは母乳が出にくくなることもあります。
使用可能になった液体ミルク。
一度、試してみてもいいのかもしれません。