子供の高熱:突発性発疹ではけいれんに注意!!


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子供の急な高熱。

親としては、かなり心配になりますよね。

高熱を認める子供の病気は数多くありますが、中でも突発性発疹という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれません。

今回は、突発性発疹についてです。

熱の上がり際のけいれんに注意が必要です。

薬剤師目線:突発性発疹について

子供は生まれてからしばらくの間は、 おなかの中でお母さんからもらった免疫により感染症から守られています。

しかし、生後を6カ月過ぎるとその効果は弱まっていき、感染症にかかって、熱を上げることが多くなります。

小さいお子さんがせきも鼻水も出ていないのに高熱を出して小児科を受診した際に、

医師から 「とっぱつかもしれない」とか、
「熱が下がってから発疹が出るので、まだ断定はできませんが ……」
と言われた経験がある人も多いと思います。

この『とっぱつ』は、突発性発疹のことです。

突発性発疹は、主に生後6カ月~2歳くらいの子供がかかる病気です。

38~39 度の高熱が3~4日ほど続きますが、自然経過で熱は下がります。

解熱した頃から発疹が現れ、全身へ広がります。

多少下痢気味になることもありますが、比較的機嫌は保たれます。

突発性発疹は熱性けいれんも起こす

突発性発疹は熱性けいれんを起こしやすい感染症としても、知られています。

熱性けいれんは、熱の上がり際に多く、突然意識がなくなり、白目をむいて、体をそらせるように硬くして、手足をガクガク震わせる状態となります。

初めてその症状を親としてみた場合は、パニックになることも少なくはないと思います。

さらに顔色がわるくなり、唇は紫色になります。

熱性けいれんと思われる症状が現れた場合、衣服を緩めて顔を横向きにして寝かせます

けいれんに伴って嘔吐することがあり、窒息する可能性があるので、口の中にタオルなどは、決して入れないでください。

多くのけいれんは5分以内におさまりますが、おさまる気配がない場合や、意識の戻りが悪い場合、救急要請が必要となります。

突発性発疹の原因ウイルス

突発性発疹を起こす病原体としては、ヒトヘルペスウイルス6型と、同7型の2種類のウイルスが知られています。

これらのウイルスに一度感染すると、体が免疫を獲得します。

ただ、6型と7型は似てはいるものの異なるウイルスなので、まれではありますが、突発性発疹に2回かかることがあります。

通常、初回は6型、2回目は7型によって引き起こされることが知られています。

ほとんどの子供は2歳までに、これらのウイルスにかかります。

ウイルスは治った後も唾液腺の細胞などに潜伏感染し、疲れや寝不足、病気によって免疫力が下がった時に唾液中にウイルスが排泄されます。

感染経路は、家族などからのくしゃみ、飲食物を介することが多いと考えられています。

いわゆる接触感染です。

感染力は弱く、感染症法では、届け出義務のある全数把握疾患ではなく、定点把握疾患となっています。

突発性発疹の注意点

保育園内で流行することは通常なく、大人が新たに感染することはありません。

しかし、

  • 極度の疲労
  • 重症感染症罹患時
  • 悪性腫瘍への化学療法などで免疫が低下している状態
  • 熱と臓器障害を伴う薬疹で、症状が遷延化する薬剤性過敏症症候群

以上の場合では、体内で休眠状態に あったヒトヘルペスウイルス 6 型が再活性化して、発熱や発疹、肝障害を引き起こし重症化することがあります。

薬剤性過敏症症候群で再活性化する原因はまだよくわかっていませんが、薬剤によって活性化されたTリンパ球が関与している可能性が考えられています。

まとめ

突発性発疹に対する特効薬はありません
基本的には、熱が出て汗をかいたらすぐに着替えるなど基本的なことを行っていれば、自然に熱が下がり、その後の発疹も消えていく病気です。

しかし、最初は発熱以外に目立った症状があまりないので、熱が下がって発疹が出現するまで、 小児科医は突発性発疹です
となかなか断言できません。

40度を超える高熱では解熱剤を使用したほうがいい場合もあります。

小児科を受診して『とっぱつ』が疑われた場合、他の感染症と同じくお子さんの哺乳状況や活気に注意しながら熱冷ましなどを使用し、症状が悪化するようであれば、再受診することをおススメします。


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ABOUTこの記事をかいた人

薬学部卒業後、そのまま大学院へ。 医療薬学を学び、患者さんのために最新の医療を実践するために病院薬剤師へ。 薬剤師で医学博士。 ここでは患者さんからの質問を調べつつ、役立つ情報を発信していければと思います。 専門は感染制御や救急、小児。お問い合わせもお気軽にどうぞ!!