月末や年末年始。
仕事の種類によっても違うかもしれませんが、繁忙期には疲労が蓄積しますよね。
特に季節の変わり目などは、風邪をひくこともあるかもしれません。
体の免疫力が下がっているそんな時に、口の周りに触らなくてもピリピリとした痛みやかゆみを伴う、プツプツとした水ぶくれのようなものができることがあります。
それは、口唇ヘルペスといって、単純ヘルペスウイルス感染症の一つです。
他にもウイルスが原因の感染症はたくさんあります。
下の記事もよかったら、参考にしてみてください。
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薬剤師目線:単純ヘルペスウイルスについて
単純ヘルペスウイルスは、一度感染すると死滅することなく、
これを潜伏感染と言います。
そのため、単純ヘルペスウイルス感染症は、
症状が出現する部位によって、
- 口唇ヘルペス
- 顔面ヘルペス
- 角膜ヘルペス
- ヘルペス性歯肉口内炎
- 性器ヘルペス
など呼び方が異なり、症状や病型が多彩なことも特徴です。
そう、このヘルペスウイルスは容易に周囲に感染として広がることがあります。
ウイルスの型
このウイルスには、1型(HSV―1)と2型(HSV―2)の2種類があります。
両方のウイルスとも皮膚に生じた水疱や、口腔内と陰部などの粘膜で増殖し、
感染経路
感染経路は主に接触感染で、水ぶくれの中の液に直接手で触れ、
口をつけたグラス、
ただし、皮膚が傷ついている、皮膚炎を起こしている場合などは、感染を起こします。
感染力が強いため、症状がある時だけでなく、
一般的に症状は軽いことも多いため、
疫学と症状
全世界で、50 歳未満の37億人(67%)がHSV―1に感染していると推定されています。
HSV―1とHSV―2に初めて感染した時は、
ところが、ウイルスが潜伏する神経節が異なることから、
こめかみのあたりにある三叉神経節に潜伏するHSV―1の場合、再発時には顔面を中心とした上半身に症状が出ます。
一方、
性器ヘルペスは、大部分がHSV―2による性行為感染症です。
約70%が無症状ですが、皮疹や粘膜ではウイルスが増殖しているため、
実は怖いヘルペスウイルス:新生児ヘルペス
1型、2型いずれのウイルスも原因となる新生児ヘルペスは主に産道で感染します。
全身の様々な臓器に感染し、治療をしなければ死亡する確率が高い病気です。
新生児ヘルペスは、出生後に他人から感染することによっても発病するので、
ヘルペス歯肉口内炎
ヘルペス歯肉口内炎は、主に幼児期にHSV―1の初感染で発症します。
口腔粘膜や歯肉に水疱が多発し、高熱や不機嫌、食欲不振が現れます。
単純ヘルペス脳炎
単純ヘルペス脳炎は、HSV―1初感染に伴うものに多く、高熱、けいれん、意識障害が現れま す。
高用量のアシクロビルで早期に治療を始めることが重要です。
ヘルペスウイルスへの治療
初発および再発時の単純ヘルペス感染症全般に対する治療は、
また、
重症例では、点滴により高用量で十分な期間、
- 感染症の重症度
- 免疫状態
- 常用薬
- 腎機能
などにより、
頻回に再発を繰り返す場合、
再活性化時のウ イルス増殖を低用量の抗ウイルス薬で防ぎ、
長期間の服用も安全であることが確認されており、
治療、予防ともに、医師や薬剤師の指示を守って抗ウイルス薬を使用することが大切です。
バラシクロビルについての、効果や飲みあわせ、注意点などについては私もお世話になっている、皮膚科薬剤師のせいまるさんのブログがとても参考になりますので、併せてご参照ください。
まとめ
単純ヘルペスウイルスは、自分が感染しやすく、
また、なかなか難しいことかもしれませんが、疲れやストレスも原因の一つとなります。
体調管理や健康管理に気を付けて予防しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
“風邪や疲れが原因で繰り返す単純ヘルペスウイルス:抗ウイルス薬が有効です” への1件の返信