エビデンスから食生活を考える:コーヒー、1日に最適のカフェイン量とは


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コーヒー。

毎日飲んでいるという人も多いのではないでしょうか。

朝コーヒーを飲まないと仕事にならない。

眠くならないためにランチにはコーヒーを。

コーヒーに含まれているカフェイン。

適度に取るのはいいけど取りすぎはよくないなど、いろいろな情報があります。

今回はそのコーヒーが死亡リスク低下にどれだけ効果があるかという内容です。

今回のテーマは「コーヒー」。

数多くの研究結果によって、毎日適量を飲むことで、がんや糖尿病をはじめとした各種の疾患リスクが低下するというコーヒーの素晴らしい効果が明らかになっています。

薬剤師目線:コーヒーは最大のポリフェノール摂取源!?

コーヒーは、日本語では「珈琲」という漢字が当てられ、明治・大正期から親しまれてきた飲料です。

しかし、私たち日本人にとって、野菜や果物、緑茶などを上回ってトップに位置する、抗酸化物質のポリフェノール源だというデータがあります。

ポリフェノールが健康にいいというのは、だれしも耳にしたことがあるはず。

21~56 歳までの日本人 109 人の 1 週間分の食事内容を分析した研究によると、ポリフェノールの約半分がコーヒー由来で47%、2位の緑茶。

1毎日何杯も愛飲する人が多いコーヒーを筆頭とする飲料はポリフェノールの摂取源としてかなり大きな比重を占めるようです。

1 日 4 杯のコーヒーで、各種の疾患リスクが低下

コーヒーは世界中で飲まれているだけに、健康や病気予防との関係を調べた数え切れないほどの研究があります。

今回は、アンブレラレビューという研究。

アンブレラというと、ゾンビを倒しながら進むゲームを思い出しますが、今回はまじめな話。
若干内容的に古いか。

アンブレラレビューはいくつもの研究を統合分析した論文(総合解折研究)ばかりを集めて、さらに真実度を突き詰めたいわば論文の親方のような研究のことです。

59の統合解析研究を集約したアンブレラレビュー:がんや生活習慣病のリスク低下

コーヒーを飲むことで、乳がん、子宮内膜がん、大腸がん、前立腺がんといったがん、糖尿病、 心血管疾患、パーキンソン病などのリスクが低下し、各種死因を総合した死亡リスクも減るとしています。

結論としては1 日4~5杯のコーヒーを飲んだときに、これら疾患のリスクが最も低くなる傾向が強かったというもの。

218 の統合解析研究のアンブレラレビュー:がん発症リスク軽減

この研究では 1日3~4杯で各種疾患のリスクが最も低下し、全体の死亡リスクは 17%減り、 がんの発症リスクは 18%減るとしています。

心血管疾患、前立腺がん、肝臓がん、子宮内膜がん、皮膚がんなどのがん、メタボリックシンドローム、糖尿病、肝硬変、うつ、アルツハイマーなど、前のアンブレラレビュー同様、リスクを下げる可能性がある疾患がいくつも挙げられています。

ただし、コーヒーを飲むことによるリスクとして、このレビューは早産・流産および女性の骨折リスクを挙げている。

要するにコーヒーは病気には効果あるが、妊婦の早産、流産。そして女性の骨折になるリスクが上がるかもしれないというものです。

しかし、このリスクの原因になるのはカフェイン。
妊婦さんは特に気にしているかもしれないので、最近販売されているカフェインがふくまれていないもの(デカフェ)、なら問題はないのかもしれません。

カフェインの場合、妊娠中は体から排泄されるのにかかる時間が約2倍になるので気を付けること、
さらに骨に関しては1日4杯(カフェイン量で 400mg)程度までは問題ないだろう、といわれています(*4)。
元論文は、こちら

カフェイン摂取:大人も子供もほどほどに

他にカフェイン摂取については、
大人で 1 日400mg以内、妊婦では1日300mg 以内、子供では体重1kg 当たり1日2.5mg/kg 以内に抑えれば害はなさそうとする別の統合解析もあります。
元論文は、こちら

このような研究から最終的に、
健康な大人なら 1 日4~5杯まではカフェインの害が出る可能性は低く、健康に役立ってくれるといえそうとのこと。

しかし、睡眠の妨げになる場合もあるため、就寝前に飲むのはやめておいたほうがよさそうです。

日本人のデータ:コーヒー1日3~4杯で死亡リスクが下がる

さっきまでのは、海外のデータをもとにした解析の結果。

では、日本ではどうか。

日本人とコーヒーに関しても研究は多く行われています。

なかでも、9万人を平均18.7年間追跡してコーヒー摂取と死亡リスクの関係を調べた研究では、 コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低かったという報告があります。

1 日1~2 杯、5杯以上ではいずれも 15%死亡リスクが減少していたので、やはり日本人にもコーヒーがよいのは間違いなさそう。

研究の中で、主要な疾患別のリスクとしては、がんでは明らかな減少が認められなかった。
しかし、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患による死亡リスクは1日3~4杯をピークに有意に下がったというもの。

別の解析では、がんのリスクも軽減

がんに関しても、別の解析では1日3杯以上飲むと脳腫瘍リスクや女性の結腸がんリスクが下がるといった結果が出ています。

日本人の結果をまとめると、
1 日約3~5杯コーヒーを飲むことで、いろいろな病気のリスクが下がる。
ということになる。

実際、このくらいの量まではカフェインを飲んでもあまり問題がない。

まとめ

今回は身近なコーヒーについて、記載しました。

適量であれば、コーヒーはいろいろな病気のリスクを避けてくれそうな印象。

ただ、取りすぎや寝る前などは避けるようにしましょう。

補足ですが、少し触れたデカフェについて。

今回報告した内容が、デカフェコーヒーでも同様な効果が得られるのかについて。

海外で発表された研究では、共同作業前にコーヒーを飲むことで、個々の仕事への貢献度が高まり、チームのパフォーマンスが高まったという内容。

これはデカフェよりカフェイン入りで効果が高かったということ。

そのため、デカフェについては今後の検証が必要なのかもしれない。

再度までお読みいただき、ありがとうございます。


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ABOUTこの記事をかいた人

薬学部卒業後、そのまま大学院へ。 医療薬学を学び、患者さんのために最新の医療を実践するために病院薬剤師へ。 薬剤師で医学博士。 ここでは患者さんからの質問を調べつつ、役立つ情報を発信していければと思います。 専門は感染制御や救急、小児。お問い合わせもお気軽にどうぞ!!