子供(小児)への薬の飲ませ方。それぞれに合った方法で。


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薬は大人でも決しておいしいと言えるものではありませんよね。
大人ですら、大きい錠剤やカプセル剤などは飲みにくく、うまく飲めない患者さんもいます。

では、子供の場合はどうでしょう。

子供と言っても生まれて間もない乳児から、学童までたくさんいます。
学童ともなれば、錠剤を飲める子どもも少なくはないかもしれません。

しかし、乳幼児にとっては本人にとっても薬を飲むのは苦痛ですし、親としても飲ませるのに一苦労するなんてことを経験している保護者の方もいるのではないでしょうか。

今回は、子供が上手に薬が飲めるように実際の経験も踏まえて記載します。

ちなみに乳児に不足しているとされているケイツーシロップについては、下の記事をご参照ください。

【新生児】産まれたての赤ちゃんへのビタミンK投与について。

2018年10月26日

薬剤師目線:子供の薬の服用方法について

いきなりの結論ですが、これと言った模範解答はありません。
正直なところ、いろいろあります。

実際の現場でも、

粉なら飲めるけど、
粉は苦いから、粒がいい!

などど、子供自身の好みも様々です。

薬を飲みきる必要性

飲み方の前に、処方された薬を飲みきることの必要性についてです。

たまに、

それは全部飲みきった方がいいですか?」

と質問されることもあります。

飲み切るべきかどうかの、その答えは、
薬の内容による
です。

例えば、溶連菌感染症のときの抗菌薬、川崎病のときのアスピリンなど、飲むのを中断して治療が不十分になったときにデメリットが大きい薬があります。

溶連菌はリウマチ熱、急性糸球体腎炎 を起こすかもしれないし、川崎病は血栓ができてしまうかもしれません。

でも、風邪薬は、対症療法のための薬なので症状がなくなったら飲む必要はありません。

風邪への抗菌薬については、下の記事に詳細記載してありますので、よろしければ。

風邪に抗菌薬は効かない。飲む必要がない薬はやめましょう!

2018年10月12日

対症療法の薬というのは、痰の絡んだ咳がひどければ痰を切りやすくする薬、熱がつらかったら解熱鎮痛薬というような症状を和らげる薬です。

対症療法と聞くと、あんまり効かないなどのイメージがあるかもしれませんが、それぞれの症状に合わせた薬なので、効かないなんてことはありません。

ただしこういったものは、早く飲んだからといって早く治るわけでもないので、小児科をせっかく受診しても処方されない場合もあります。

薬がなくても風邪に対しては、鼻水を吸うとか、水分を多く摂らせる、大きい子なら鼻をかんだりうがいをしたり、部屋を暖かくして加湿しよく休むなど家でできることもあります。

クリニックや病院を受診するよりも、家でゆっくり休んでいた方が体にとってはいい時もあります。

薬を念のために持っておきたい、ひどくなったら飲ませるけれど今は飲まないということは、薬剤師としてはあまりお勧めしません。

薬を飲んだ後の症状が、薬を飲む前と同じような症状に見えても、違う病気によるものであることもあります。

特に小さい子供は、自覚症状を言ってくれることが少ないし、 外見から判断することが難しい場合があります。

ひどくなったら薬で様子を見るよりも、まずそのひどい症状を小児科で診てもらった方がいいと思います。

処方してもらった薬を飲みきった方がいいのか、次はいつ受診したらいいのか、がよくわからなかったら、遠慮なく外来で聞いてください。
聞き忘れてしまったら、処方箋を出す際に薬剤師に聞く方法もあります。

苦手な薬をうまく飲む、飲ませるには

子供に薬を飲ませるのは一苦労ですよね。
ですが、子供に合った方法をうまく見つけてあげればそれ以降は上手に飲んでくれたりもします。
うちの子供も今では苦労なく、飲めています。

ほとんどの子供は薬が苦手で、特に粉薬はなかなかうまく飲むことができません。
中には、シロップや甘味のついた薬が好きという子供もいるかもしれませんが。

子供の処方は体重に合わせて調節する必要があり、味の問題もあるので、薬の種類や形はいろいろあります。シロップ、散・細粒・ドライシロップといった粉のほか、OD(口腔内崩壊)・D(崩壊)・ RPD(速崩壊)・RM(速溶)錠と呼ばれる唾液で溶けるので水が必要ないか、少量の水で飲める錠剤、普通の錠剤などがあります。

小さい子はシロップがいいという場合もありますし、かえって量が少なくできる粉薬がいい、という子もいます。

子供にうまく飲ませる4つの方法

実際の経験も加味して最終的にたどりついた方法は以下の4つです。

  1. 粉の薬を1-2 滴の水で指の先でこねお団子にする方法
  2. 哺乳瓶の先やスポイトを使用する方法
  3. スプーンに粉薬と少量の水を垂らして飲む方法
  4. ヨーグルトやアイスに混ぜる方法

1.粉の薬を1-2 滴の水で指の先でこねお団子にする方法

粉の薬を1-2 滴の水で指の先でこね、お子さんの口を開け、頬や上あごの内側に塗ります。
そして母乳や水を飲ませます。
頬の内側や上顎に入れる、または塗ると吐き出されにくいです。

この方法は乳幼児によく使われる方法で、苦味がある薬でも苦味をあまり感じることなく飲むことができます。

2.哺乳瓶の先やスポイトを使用する方法

シロップなどは哺乳瓶の先に1回分を入れて飲ませたり、スプーンやスポイトを使ったりする方法もあります。

この方法は結構味を感じやすいため、味がついた抗生剤などにおすすめの方法です。
もちろん、子供の味の好き嫌いにもよりますが。。。

3.スプーンに粉薬と少量の水を垂らして飲む方法

幼児の頃から小学校低学年までの子供にはおすすめの方法です。

アイスやヨーグルトを食べる小さいスプーンにまず薬を乗せ、その後少量の水を垂らします。
ここでポイントは、スプーンから溢れない程度の水を垂らすことが大事です。

そのまま、普通にヨーグルトなどを食べるように口の中へ運び飲み込んでもらいます。

小さいころから初めておくと、少し苦味のある薬でも飲んでくれることがあります。

幼児くらいに大きくなると、薬も認識し始めるので、下手に薬であることを隠そうとすると逆効果になることもあるので要注意!!

うちの子は小さいころからこの方法を始めたため、今では嫌がることなく飲めています。

4.ヨーグルトやアイスに混ぜる方法

最終手段としては、ヨーグルトや服薬ゼリーのようなものに混ぜて飲む方法です。
これでもダメな場合は、最終兵器としてはアイスです!

アイスは冷たくて甘いため、苦味のある薬でも容易に飲むことができます。

よく、子供が好きなヨーグルトやゼリーに混ぜる場合もありますが、薬の苦味でヨーグルトやゼリーまでも嫌いになってしまう可能性もあるので、注意が必要です。

また、はちみつは甘くて便利かもしれませんが、1歳未満の子供には絶対に使用してはいけません。

ボツリヌスという毒素が原因で、最悪の場合は死に至ります。

どうしても飲めない場合は

今まで記載した方法でどうしても飲めない場合は、貼り薬、座薬などもあります。

困ったときは医師や薬剤師に聞いてみてください。

保育園や幼稚園への対処法

保育園や幼稚園に通っている場合、

「園で飲ませてくれないので、薬を 1 日 2 回にしてください」

と言われることがよくあります。

薬は体重あたり1日に何mg と計算した後に、1-3回に分けるよう飲み方が決まっています。

多くの対症療法の薬は 1 日2-3 回に分けて処方するものなので、そういった希望があれば変更してもらったほうがいいです。

しかし、薬の種類(抗菌薬など)によっては血中濃度の維持に3回飲む必要があ るものがあります。
1日3回飲む薬は 4-6 時間空開ければいいので、

  • 園から帰ってきてすぐ
  • 寝る前

の3回飲む方が効果がある場合もあります。

まとめ

最後に、薬と言っても万能薬は世の中にありません。
どんな薬にも少なからず副作用があります。

飲まなくていい薬を使う必要はありません。

薬の必要性を考えて、使用するようにしましょう。  

困った場合や疑問点は、ぜひ薬剤師まで!


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ABOUTこの記事をかいた人

薬学部卒業後、そのまま大学院へ。 医療薬学を学び、患者さんのために最新の医療を実践するために病院薬剤師へ。 薬剤師で医学博士。 ここでは患者さんからの質問を調べつつ、役立つ情報を発信していければと思います。 専門は感染制御や救急、小児。お問い合わせもお気軽にどうぞ!!