新型コロナウイルスの予防:日常生活で気を付けるべきポイント

日本国内でも感染者が増え続けている新型コロナウイルス。

拡大を防ぐためには、接触・飛沫感染予防が重要ですが、ここでは実際の日常生活で気を付けるべきポイントについて解説していきます。

新型コロナウイルスにおける日常生活での注意点

マスクは万能ではない、触れる場所と触れた後の手指衛生が重要

日本ではマスク不足が問題になっています。

もちろん、新型コロナウイルスの感染予防にマスクは重要ですがマスクだけしていれば、新型コロナウイルスにかからないわけではありません。

マスク表面にウイルスがついた場合に、その部分を触った手などで他の場所を触ったり体の一部を触った時点でウイルスは触れた部分に付着します。

そのため、マスクだけでなく手を肩以上に挙げて触れないことが重要です。

触れる時はその前に手洗いや手指衛生を必ず行いましょう。

通勤や通学時の気を付けるべきポイント

  • マスクを適切に着用する
  • 徒歩や自転車や自家用車など公共機関をなるべく避ける
  • 公共交通機関を利用するときは、車内のものに手を触れない

通勤や通学時に気を付けるべきポイントは上記の3つです。

マスクをつけていても鼻が出ていたり、隙間があると意味がありません。

そしてなるべく多数の人が利用する公共交通機関を避けることが重要です。

ただ、公共交通機関を利用しないことはなかなか難しいので、利用するときはしっかりとマスクを着用し、車内のものに手を触れない

触れた場合は、その手で他の場所や体の一部を触る前に手指衛生もしくは手洗いをすることが重要です。

職場での注意すべきポイント

  • 発熱など体調不良がある場合は、職場に行かない。
  • エレベーターに乗った時は、ボタンなどに触れた後必ず手指衛生や手洗いを行う。
  • 階段を使用して、なるべく人込みや密集する場所を避ける。
  • 部屋の出入りや移動の前後は必ず手指衛生、手洗いをする。

職場で注意すべきポイントは上記の4つです。

通学・勤前の確認が必要ですが、発熱や倦怠感などの体調不良がある場合は出勤や登校せず休むことが重要です。

エレベーターのボタンやエスカレーターの手すりなどは、不特定多数の人が触れる場所であるためなるべく触れないようにすること。
触れた場合は、必ず手指衛生や手洗いを行うことが重要です。

また、エレベーターは密閉や密集空間になるためなるべく避けて階段などを利用することも重要です。

職場での食事の時の気を付けるべきポイント

  • 食堂やレストランを利用する場合は、混雑を避けるために食事時間をずらす
  • 食事の直前にマスクを外す。食事前後には必ず手洗いを行う。
  • 料理はシェアしない

食事の際の注意すべきポイントは上記の3つです。

どうしても食堂などは密集空間になるため、なるべく食事の時間をずらすことが重要です。

また、食事の直前にマスクを外し、食事前後には必ず手洗いを行います。マスクを外す際は表面には触れず、紐の部分をもって外すことも重要です。

そして楽しい食事の時間ですが、会話は最小限にして料理をシェアすることは避けることが重要です。

帰宅時の注意すべきポイント

  • マスクを取り外してから手洗いや手指衛生を行う。
  • アルコールを含むクロス等を使用して携帯電話や鍵などの手が触れる部分を消毒する。
  • 宴会など大人数で集まらない。

帰宅時に注意すべきポイントは上記の3つです。

家に帰ったらまずはマスクを外して、手洗いや手指衛生を行います。ここでもマスクを外すときは表面には触れないように気を付けることも重要です。

また、可能であれば手がよく触れる携帯電話やスマートフォン、鍵などの手が触れる部分をアルコールを含む除菌ティッシュなどを用いて消毒します。

さらに、仕事の後は宴会やパーティーなど大人数が集まる場所に行かないことが重要です。

自宅で注意すべきポイント

  • 外出は自粛します。外出する際には必ずマスクを着用します。
  • トイレの後にはハンドソープで手洗いをする。
  • 寝室は定期的に窓を開けて換気を行う。

自宅での注意すべきポイントは上記の3つです。

まずは不要不急の外出を控えます。

トイレの後にはハンドソープで手洗いを行います。

また、寝室など長時間生活をする空間は、窓を定期的に開け換気をすることが重要です。

マスクの捨て方

  • マスクをつける前後に手指衛生や手洗いを行い、外す際は必ず紐の部分をもって外す。
  • そのままビニール袋などに包んで廃棄する。
  • ゴミ箱のとってなど、高頻度に手が触れる部分はアルコールを含むティッシュなどで消毒を行う。

最後に最も重要なマスクの着脱の際に気を付けるべきポイントは上記の3つです。

マスクをつける前も外す際も必ず手指衛生や手洗いを行います。

特に外す際は、マスクの表面にウイルスが付着している可能性があるため、表面に触れないように外し、廃棄後必ず手指衛生や手洗いを行います。

また、ごみ箱も不潔になるため可能であれば消毒を行うことが重要です。

コロナウイルスは世界で拡散を続けています。

自宅での自粛はもちろん大切ですが、自粛とともに各ポイントに気を付けた感染対策が重要です。

 

新型コロナウイルスの特徴と対応・対策

中国の武漢市から発症した新型コロナウイルス

ここでは、現時点(2020/2/15)でわかっている新型コロナウイルスの特徴とそれに対する対応や対策について書いています。

新型コロナウイルスの特徴と対策・対応方法について

どんどん新しい情報がアップデートされている段階ですが、すでに日本の市中でもコロナウイルスに感染する危険性が高くなってきた今、やるべきことと注意すべきことをまとめました。

現時点で感染が確認されている人数は以下の通りです。(2/13時点)

[aside type=”warning”]

日本:251人

世界:46997人

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新型コロナウイルス:COVID-19

新型コロナウイルスは別名COVID-19(コビット19)と呼ばれるようになりました。

2月1日に感染症法に基づく指定感染症と検疫法の検疫感染症に指定されました。

このように指定されると、疑わしい患者や確定患者に対する入院措置や医療にかかる費用が公費負担となり、検疫における診察・検査が可能となるため、国内のサーベイランスや医療体制もだいぶ変わりました。

サーベイランスに関して、それまで運用されていた疑似症サーベイランスと異なるのは、

  1. 届け出基準を「武漢市への渡航歴・居住歴」から「流行地域への渡航歴・居住歴」(2月6日時点では湖北省)に変更した
  2. 軽症例による持ち込みを想定し、軽症例との接触歴も要件に入れ
  3. COVID-19の鑑別が必要と考えられた重症感染症患者であれば渡航歴にかかわらず疑似症患者としての届け出が可能になった

の3点です。

医療体制に関しては、厚労省が都道府県に「帰国者・接触者外来」設置を要請し、疑い例が確実に、診療体制の整った医療機関を受診できるよう、体制が整備されました。

新型コロナウイルスの症状や臨床的特徴

  • 患者の年齢中央値は34歳(25〜75パーセンタイル:34〜48歳)、2例が小児(2歳および15歳)で、10例(77%)が男性だった。
  • 12例は武漢を訪れた家族(両親と息子)や、2019-nCoVの流行発生後に武漢を訪れた小児(2歳)の祖父母などで、1例は武漢との関連が不明でした。
  • 12例は入院前から発熱(平均1.6日)が認められた。
  • 症状は、咳嗽(46.2%)、上気道うっ血(61.5%)、筋肉痛(23.1%)、頭痛(23.1%)などでした。
  • 専門病院に移送されるまで(平均2日)に呼吸補助を必要とする患者はいなかった。
  • 最年少患者(2歳)は発熱が1週間断続的に続き、2019-nCoV診断前の13日間、咳が持続していた。CRPなどの炎症マーカーが上昇し、リンパ球数がわずかに上昇していた。
  • 4例が胸部レントゲン、9例が胸部CT検査を実施した。5枚の画像で浸潤影も瘢痕像も認められなかった。胸部レントゲン写真の1枚で、左下肺に陰影が散在していた。6例で、右肺または両肺にスリガラス状陰影が認められた。
  • 2月4日時点ですべての患者が回復したが、12例はまだ病院で隔離されていた。

詳細はJAMAのホームページから参照できます。

新型コロナウイルスへの医療機関の対応方法

一般の病院などの医療機関や高齢者施設などへの対応方法については、環境感染学会がまとめたガイドがわかりやすく記載されています。

このガイドは、今回の新型コロナウイルスが拡大した場合の国内の医療現場の混乱を防ぎ、適切な対応が取られることを目的に作成されました。

しかし、このガイドの内容はあくまでも1つの目安であり、各施設の状況に応じ具体的な対応を決めることが重要と言われています。

このガイドは

  1. ウイルスの特徴
  2. 臨床的特徴
  3. 診断
  4. 治療・予防
  5. 感染対策
  6. 国内における患者の診療体制
  7. 法律上の規定
  8. 相談窓口、問い合わせ先
  9. 参考文献、情報

以上の項目に分かれて記載されています。

詳細は環境感染学会のPDFをご参照ください。

この内容は随時アップデートされていく予定です。

女性に多い繰り返す膀胱炎

若い女性に多い、繰り返す膀胱炎について

頻尿感、排尿時痛、残尿感を訴える患者で膀胱炎を疑うのは容易ではあります。

膀胱炎を繰り返す患者の中には、自身で抗菌薬を希望して受診する方もいます。

女性に多い繰り返す膀胱炎

膀胱炎の中でも外来で簡単に診断治療できるのは単純性と定義される閉経前で若い女性の膀胱炎のみ。

つまり全ての男性、小児、閉経後の女性の膀胱炎は複雑性に該当します。

男性の複雑性膀胱炎では背景に前立腺肥大や時に繰り返す場合に慢性前立腺炎が存在することがあるので、原則として泌尿器科が専門となります。

閉経前の若い女性で膀胱炎を疑った際に、除外しておかなければならない疾患もあります。

それは尿道炎や膣炎です。

尿道炎や膣炎でも頻尿感や排尿時痛がしばしば出現します。

膀胱炎は大半が大腸菌の感染症です。

しかし尿道炎はクラミジアや淋菌、膣炎はカンジダやトリコモナス、ガードネラバジナリスの感染で生じます。

女性の尿道炎は、頻度は膀胱炎より少ないですが、診断されないまま膀胱炎として抗菌薬を処方されているケースもしばしばあります

治療しなければピンポン感染のリスクもありますから、しっかりと診断する必要があります。

ちなみに尿道炎は性感染症ですが、カンジダ膣炎は抗菌薬の投与や糖尿病、ピルの投与などで生じますので性感染症ではありません

同じ膣炎を生じる病原体でもトリコモナスは原虫であり、性感染症です。

性感染症では増え続けている梅毒。

梅毒に関しては、以下の記事も誤算書ください。

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膀胱炎を疑った場合、性感染症か判断できない場合、または受診できない場合でも自宅で検査できるキットもあります。

膀胱炎の鑑別に尿培養は必要か。

真菌感染症であるカンジダ膣炎はいわゆるカビによる感染症です。

カビにはカビに効く薬、抗真菌薬が必要です。

膀胱炎を疑ってクラビットを処方して、さらに悪化するのはあまりよくない結末です。

単純性膀胱炎と膣炎、尿道炎の鑑別に尿検査もグラム染色も必ずしも必要ではありません。

若年女性の単純性膀胱炎の診断は臨床症状で容易に診断できます。

大切なのは病歴聴取です。

患者が急性の頻尿、残尿感、排尿時痛を訴えた場合に、帯下の増加と陰部掻痒感を追加で問診。

この2つの問診がともに、「いいえ」「No」であるならば、患者を90%の確率で膀胱炎と診断できるとされています。

問診で膀胱炎を疑った場合のポイントは発熱です。

膀胱炎では普通は発熱しません。

そのため発熱があれば、急性腎盂腎炎の併発や骨盤内炎症症候群を疑います。

また発熱が乏しくても、頻脈や血圧低下、頻呼吸、意識の変容があれば膀胱炎ではなく腎盂腎炎の可能性が高くなります。

身体所見では、背部痛と左右の背中の打診で痛みがないか(costovertebral angle tenderness:CVA 叩打痛)の確認が重要と言われています。

ともに陰性であれば、問診と合わせて膀胱炎の診断となります。

また、膿尿であっても膀胱炎とは判断できませんが、膿尿がなければ膀胱炎以外の疾患を疑うこともできます。

膀胱炎診断に尿検査は必要?

ここからは診断の話になるので、専門的な話に少しなります。

膀胱炎の診断に尿検査は必要ないのかどうか。

病歴では膀胱炎が疑われるが、典型的ではなく問診で他の疾患も疑っているという場合には尿検査の意義はあると言われています。。

細菌尿の有無を試験紙で判定する検査には、白血球エステラーゼ反応(感度 74~96%、特異度 94
~98%)と亜硝酸反応(感度 35~85%、特異度 92~100%)があります。

両方とも迅速かつ簡易に判定できますが、感度が低いことが問題とされています。

もし細菌尿の有無を調べるには、理想としては尿沈渣とグラム染色を行うことが進められています。

尿沈渣で5個/400倍視野以上、計算盤法で10個/µL以上の白血球を認める場合は、膀胱炎と診断できます。

しかし、尿検査で白血球反応があった場合は尿道炎の可能性もあります。

尿道炎の可能性を否定できない場合は、性感染症の可能性がないかを問診で確かめ、グラム染色を行う必要があります。

大腸菌のようなグラム陰性桿菌が確認できれば膀胱炎の可能性が高まります。

大腸菌は膀胱炎の原因になりやすい菌の一つです。

淋菌のようなグラム陰性双球菌を認めれば尿道炎となります。

菌が確認できなければ、クラミジア性器マイコプラズマを疑います。

まとめ

今回は若い女性がなりやすい膀胱炎にフォーカスを当てて記載しました。

膀胱炎以外にも類似の症状で悩ましいのが性感染症です。

子宮頸がんの原因でもあるピトパピローマウイルス(HPV)など、病原菌の種類は多種多様です。

自身で抗菌薬の処方を希望する場合もあるかもしれませんが、正確な診断が必要なためまずは受診をお勧めいたします。

忙しくてどうしても受診ができないなどの場合には、自宅で簡単に検査することができる検査キットもあります。

どうしてもの場合は、利用することもいいかもしれません。

ワクチンのこれから:次世代ワクチン

病気の予防に重要なワクチン接種。

薬剤師の視点で世界のワクチン事情や新しいワクチン、また親の視点からワクチンについてきさいしていきます。

少し専門的な話になりますが、どうかお付き合いください。

病気の予防に重要なワクチンの知識入門

世界のワクチン5社と日本

現在、次世代ワクチン候補が続々と開発中されています。

米国研究製薬工業協会(PhRMA)によれば、米国で開発中のバイオ医薬品901剤(2011年)のうち、298剤はワクチン製剤であり、抗体医薬の300剤とほぼ同じ程度。

そのため、世界のワクチン市場規模は約2兆円(全医薬品の約 3%)から2023年には12兆円(1000億ドル)に成長すると見込まれています。

こんな内容ばかり書くとワクチンを金儲けのために、と言われてしまうかもしれませんが、そうではなくそれだけ必要とされているとご理解ください。

なお、2011年の世界市場はGSKやサノフィをはじめとする海外企業わずか5社で80%をシェアす
る独占状態であり、残念ながら国産ワクチンメーカーの存在は見る影もないのが実情です。

しかし、15年に開催された日本ワクチン学会のテーマは「オールジャパンでの新規ワクチン創製お
よび接種環境向上へむけて」
でありました。

日本がワクチン後進国(ワクチンギャップ)の段階からワクチン先進国へと舵を切ったターニングポイントでした。

次世代ワクチン開発のポイント

次世代ワクチン開発のポイントは以下の3つあります。

  1. 混合ワクチン
  2. 投与方法のイノベーション
  3. 製造法

1つ目は混合ワクチンについて

複数の感染症を予防(個人免疫)するとともに、接種率向上(集団免疫)を図ります。

そうすれば免疫不全や白血病などワクチン接種できない子どもたちも守ることができます。

また、通院回数が減るので母親の利便性が高まるばかりか、メーカーのコストも下がり、医療用廃棄物も減ります。

欧米(一部の途上国でさえも)は4~6種混合が主流となっています。

サノフィパスツールの5種混合 Penacel®(百日咳、ジフテリア、破傷風、ポリオ、ヒブ)や6種混合(+B型肝炎)があれば母親も医師も非常に助かります。

あの複雑極まりない定期接種スケジュールをこなすのは一苦労だと思います。

経験したことある親御さんは、共感していただけるかと。

15年12月に発売された第一三共の百日せき、ジフテリア、破傷風及びポリオを予防する「スクエ
アキッズ(R)皮下注シリンジ
」は、DPT ワクチンとサノフィの不活化ポリオワクチン(ソークワクチン)をプレフィルドシリンジに充填した4種混合ワクチンです。

2つ目は投与方法のイノベーション(投与経路・デリバリー)。

(1)経鼻型・噴霧型ワクチン(粘膜免疫)

(2)針なしワクチンと皮内型ワクチン、経皮ワクチン

の2つが注目されています。

(1)は、既に米国で鼻腔噴霧インフルエンザ弱毒生ワクチン(メドイミューン社/英アストラゼネカ)
として使用が開始されています。

第一三共は15年9月、同剤の国内ライセンス契約を締結しました。

一方、国立感染症研究所は安全性が高い経鼻不活化インフルエンザワクチン(新型インフルエンザ)を開発中。

生ワクチンの適応とならない乳児や高齢者も使えます

粘膜ワクチンは体液性免疫と細胞性免疫の両方を誘導できるため、感染症予防のための次世代ワクチンとして期待されています。

(2)では、米国のPharmaJet社の「針なしインフルエンザワクチン」(18 歳から 64 歳まで)の評価が高いです。

Safe(安全)Easy(簡単)Cost-Effective(コスト効率の高い)Comfortable(苦痛がない)の4つのメリットがあるといわれています。

一方、国内では第一三共とテルモが開発した皮内投与型インフルエンザワクチンがあります。

メリットは2点。

1つは、痛みが少ないこと。
皮下組織の末梢血管及び神経に対するリスクを低減されました。

もう1つは皮下や筋肉投与より免疫効果が高いこと。
皮膚上層部には樹状細胞が多いため、皮内用なら効率的抗原が送達され、従来の皮下に比べ有効性が高いといわれています。

3つ目は、製造法。

日本のワクチンは製造に時間がかかるといわれている鶏卵培養ですが、世界では臨機応変に生産
でできる細胞培養が主流です。
卵アレルギーがある場合。。といわれるのもこのためです。

日本でもパンデミックインフルエンザに備え、乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(プロトタイプ)筋中用(武田薬品など)が承認されました。

水痘多価ワクチン(国産の次世代高付加価値ワクチン)

最後に、メーカーのワクチン開発では子を持つ母親の視点がますます重要になります。

その理由は二つあります。

一つは、乳児や子どもにとってワクチンがない感染症がまだたくさんあることです。

  • りんご病(伝染性紅斑)
  • 手足口病
  • ヘルパンギーナRSウイルス感染症
  • 突発性発疹
  • 乳児ボツリヌス症

あげるだけでもきりがありません。

もう一つの理由は、副反応を過剰に恐れているワクチン嫌いの母親は世界中にいることです。

裏返せば、日本を含む世界のワクチンメーカー(特に独占5社)にとって、最大の脅威は

母親の厳しい目―副反応(訴訟)や供給不足―であるともいえます。

その供給不足が日本で起きました。

15年12月時点で、化血研が製造するワクチン(日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎)が不足しました。

同社のワクチン10製品と血液製剤12製品の不正製造が発覚して厚労省が行政処分(出荷自粛)されたためです。

ワクチンを製造/供給するには時間がかかる(鶏卵培養の場合)。

そのため、臨機応変に製造できる細胞培養が必要なのです。

子を持つ母親の視点

複数の感染症を予防できる水痘多価ワクチン(おたふくかぜ、麻疹、風疹抗原遺伝子含む)は、わが
国の期待の星になる可能性を秘めています。

言い換えれば、1 種類の生ワクチン接種で複数のウイルス抗原に対する免疫能が誘導され複数のウイルス感染に対する防御効果が期待できるワクチンです。

このワクチンは国が推進する次世代・感染症ワクチン・イノベーションプロジェクトが取り組む次世代高付加価値型ワクチンの 1 つで、世界から評価されている阪大微研(以下、ビケン)が開発した岡株水痘ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)をベースとした組換え多価ワクチン。

水痘ワクチンゲノムのクローン化を世界で初めて大腸菌内で行い、生ワクチンとして最適なベクターを選出した。

たしかに1回接種で終生免疫が獲得できる優れものだが、コスト高と組み換えウイルスの安全
性(倫理問題)の解決が今後の課題です。

登校(登園)許可症の必要性:感染症後に

これは実体験に基づいて感じた疑問です。

感染症後に求められる登校許可証の謎

私の娘もインフルエンザにかかりました。
そして、体調がよくなっていざ保育園に通園できるとなったときに保育園から。。

「医師に登園許可書にサインをもらってきて登園時に提出してください」

とのことでした。

ちなみに学校保健法では、インフルエンザにかかった後の登園の可能時期について以下のような記載があります。

「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」

法律で定められている内容はこれだけです。

要するに登園許可証の必要性は言われていません
そのため、厳密には登園許可証がなくても登園はできるわけですが保育園に預かってもらっている以上なかなか保育園の方針を拒否することもできず、体調がよくなった娘を連れて登園許可書をもらいに行きました。

インフルエンザや手足口病が流行:学校保健法の出席停止

インフルエンザと聞くと冬の感染症のイメージがつよいですが、6月の段階でもインフルエンザの感染は報告されていて、さらに最近では手足口病の流行が言われています。

うちの娘もなったインフルエンザ。

娘の場合は冬でしたが、発熱を伴う体調不良で元気もなくひたすら寝ていました。

インフルエンザは飛沫感染で感染が広がる危険性があるため学校保健法の出席停止として定められています。

出席停止は、学校保健安全法第19条で定められています。

[aside type=”warning”]出席停止
校長は感染症にかかっており、かか っている疑いがあり又はかかるおそれのある児童生徒等があるときは、政令で定めるところにより、 出席を停止させることができる [/aside]

出席を停止させることができるのは医師ではなくて校長(園長)です。

要するに許可証を発行すべきなのは校長または延長のはずですが、なぜ医師が許可証を発行する必要があるのかというと謎。

出席停止の解除に自信のない校長が医療機関を頼っているうち に、なんとなく慣習化したのでしょうか。

出席停止解除の基準の明文化

出席停止解除の基準はきちんと明文化されています。

この判断基準が、非医師が判定できないようなものだった場合い医師の判断を仰いだらいいのではないでしょうか。

先ほどのインフルエンザの記載

インフルエンザ(特定鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)にあつては、発 症した後五日を経過し、かつ、解熱した後二日(幼児にあつては、三日)を経過するまで。

これであれば家で保護者が判断できますし、それを基に学校長や園長が出席停止解除の判断をすることも可能なのではないかと思います。

ただ、判断困難なものも確かにあり、そういった難しい疾患には以下のように出席停止日数の 基準を定めているものもあります。

[aside]
結核、髄膜炎菌性髄膜炎及び第三種の感染症にかかつた者については、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで。 [/aside]

このような疾患は、記載のある通りに医師の判断をしっかり仰ぐよう校長から指示をしなくてはならないと思います。

しかし、そうでない感染症まで登校許可証を医師に求める必要は、ないのではないでしょうか。

なぜなら医師の登校可能であるとする判断基準と、感染症法に記載されている登校可能であるとする判断基準大差がないからです。

医師に許可を求める理由

登校許可証を医師に求める理由として、「感染症を隠して通学してくる人がいるかもしれないから、 きちんと医療機関で通学していいかどうかを判断してもらうべきだ」というような意見があることも事実です。

しかしながら、医師も嘘を付かれたらどうしようもありません。

医師の診察の際には必ずカルテを記載しますが、それは患者や患者の保護者の問診をもとに記載されます。

医師もたくさんの患者を診る中で、一人の患児の解熱が何日前だったかは保護者の情報以外には知りようがありません。

他の医療機関で診断されていたら、発症したタイミングを知るのはますます難しくなります。

その医療機関にこちらが連絡すれば分かるかもしれませんが、他院に個人情報を電話などで問い合わせるのは個人情報保護が重視されている現代ではかなり困難です。

治癒証明などを発行する際は、保護者の情報から判断することになるので、嘘をつかれたらそれ以上のことは知ることはできません。

また、救急外来や休日診療所などでインフルエンザの診断を受けた人が、症状改善後にかかりつけ医を受診しても、かかりつけ医も自信を持って登校許可証を発行できません。

行政の態度

登校許可証について、行政の対応も様々でありある自治体のウェブサイトにはこんな記載があります。

感染症に罹って、医師からの出席停止の指示をうけた場合は、登園する際「学校感染症に係る登園 に関する意見書」が必要です。

受診料や意見書代など、お金がかかることを強制するのであれば、それなりの法的根拠が必要です。

市内の医師会には協力を仰いでいるようですが、医師の診断の時間を割いてもらい意見書にサインをもらう。

診療のプロの意見を伺うのに行政からはタダでお願いするというのも腑に落ちません。

さらに患者のことを考えるなら、健康な状態にも関わらず外来で待つことを強要するのは健康管理上よくないと思われます。

一つの感染症がよくなっても、別の何らかの感染症をもらったのでは本も子もありません。

これだけ法的な根拠はなく、おかしなことでも現時点ではいろいろな園や学校でほぼ義務のように提出が求められている、治癒証明書。

医師にも患者にも負担となるこの証明書。

いったい誰のための証明書なのでしょうか。

梅毒の流行に注意:発疹などの症状が出たら医療機関受診を推奨

麻疹や風疹の流行がテレビなどで取り上げられ、影をひそめている梅毒。

ですが、日本国内での梅毒患者は今もなお増え続けています。

梅毒患者が増加:感染が疑われる場合は早期に受診を

性感染症の梅毒患者が増え続けています。

2018年の患者数は7000人近くに上りました。

妊婦にうつると死産や早産になることもあると言われている梅毒。

[kanren postid=”619″]

感染が疑われる場合、すぐに医療機関を受診し、治療を始めることが大切です。

梅毒の原因と感染者数

梅毒は梅毒トレポネーマという細菌が原因で発症します。

性行為によって、性器や口、肛門の粘膜の傷などから、この細菌が体内に入ると感染します。

戦後間もない1940年代後半、国内に20万人以上の患者がいました。

その後、治療薬が普及して患者は減少しましたが、国立感染症研究所のまとめによると2011 年頃から再び増え始めたと言われています。

17年には44年ぶりに5000人を超え、18年は暫定値だが6923人。

2019年も4月7日までに1627人と昨年の同時期を上回っています。

[aside type=”warning”]注意
患者の中心は男性が20~40歳代、女性は20歳代。
10歳代の患者の報告もあります。 [/aside]

梅毒の症状

症状の出方は人によって様々です。

一般的には感染から3週間ほどたつと、性器や口、肛門など、感染した部分にしこりができます。

太ももの付け根のリンパ節が腫れることもあります。

治療をしなくても症状は消えます。

この時期を第1期梅毒といいます。

治療をしないまま感染から約3か月が経過すると、バラ疹と呼ばれる赤い発疹が、体や手のひらなどに現れるようになります。

発疹は出たり消えたりを繰り返すこともあります。

こうした症状が続く期間が第2期梅毒です。

3 年以上になると晩期梅毒と呼ばれ、ゴムのような腫瘍(ゴム腫)が皮膚などにできます。

何年もたってから心臓や血管などに異常が生じ、死亡することもあります。

発疹などが出ても、痛みやかゆみはほとんど伴わない場合もあり、症状が出なかったり、第 1 期と第 2 期の症状が混在したりする患者もいると言われています。

梅毒は何度でも感染します

治療では、ペニシリン系の抗菌薬を4週間前後飲み続ける必要があります

2018年にクリニックを訪れた20歳代の女性は、腹部や胸、手のひら、足の裏に発疹が出ていました。

検査で梅毒と診断され、抗菌薬を使うと症状は治まりました。

パートナーにも検査を受けてもらったところ、梅毒に感染していることがわかりました。

このような身近に感染が広がっているケースは珍しくありません。

梅毒トレポネーマは感染力が強く、性器や口などの粘膜に触れると、ほぼ感染すると考えておいた方がよい疾患です。

特に第1期の時期は感染しやすく注意が必要です。

自分が梅毒にかかっていることがわかったら、必ずパートナーにも検査を受けてもらう必要があります。

自分または、パートナーが医療機関を受診することが難しい場合は、自宅で行える検査キットもあります。

梅毒は症状が治まったからといって治ったわけではありません。

症状がなくても少しずつ進行していきます。

また、梅毒は麻疹や水痘などと違い、1度かかっても免疫はできません

再び、梅毒トレポネーマを持った人と性交渉を行えば、何度でも感染します

まとめ

今回はあまり話題にはなりませんが増え続けている梅毒について、記載しました。

コンドームを使うことで完全ではありませんが、感染のリスクを減らすことはできます

不特定多数の人と性交渉を行えば、その分、感染リスクが増えることも理解が必要です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

リンゴ病の症状:大人もかかる、流行を危険視

春になり、新年度を迎えた中いまだにインフルエンザの流行が指摘されています。

しかし、その陰でひそかに流行しているリンゴ病。

大人にもかかるリンゴ病の症状や特徴についてまとめました。

通称、リンゴ病。

正式な名前を伝染性紅斑といいます。

2018年10月以降、首都圏や東北を中心に患者数が急増しています。

リンゴ病については、下記の記事でもまとめていますのでご参照ください。

[kanren postid=”643″]

昨年には、伝染性紅斑の患者数が都の警報基準を超えたとして、流行に対する注意喚起が発令されました。

 

2019年に入っても、小児科定点医療機関約3000カ所からの患者報告数(1 月中旬ごろ)が、過去10年の同時期と比較して最多となりました。

両側のほほが真っ赤になり、まるでリンゴのように見えることからリンゴ病とも言われているこの疾患。

子供の病気であって、大人はならないのでは? と思ってはいませんか?

答えとしては、そんなことはありません

幼少期にかかったことがなければ、大人になってからも罹患することがあるこの疾患。

実は私も大人になってから、両ほほが真っ赤になりリンゴ病だとわか事例もあります。

リンゴ病は春から夏にかけて、そして4~5年周期で流行がみられるのが特徴です。

警報レベルを超えている地域も

国立感染症研究所の報告によると、第52週(2018年12月24日から30日)の全国の患者報告数は2168人。

定点報告数(1 医療機関当たりの平均患者報告数)は0.7人でした。

過去10年で最も流行した2015年の第52週の定点報告数は0.83人ですので、その時にほぼ匹敵する流行が起きているということです。

都道府県別にみてみると、東京都(382人)が最も患者数が多く、ついで、宮城県(269人)、神奈川県(219人)と続いています。

東京都や宮城県、新潟県や山形県などでは警報レベルを超え、自治体ごとに注意喚起がなされています。

伝染性紅斑(リンゴ病)の原因と症状

伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19というウイルスによる感染症です。

咳やくしゃみなどに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛沫感染が主な感染経路です。

感染から5日から10日を経て、発熱、鼻づまり、頭痛、吐き気、下痢などの症状が現れます。

こうしたインフルエンザに似た症状は、5日間ほど続きます。

その後頬に紅斑が現れ、数日後には体幹や四肢にも紅斑が出現します。

頬のリンゴのような紅斑は1日から4日で消失し、体幹や四肢の紅斑も1週間程度であとを残さず消えてしまいます。

また、発疹の有無に関わらず、手や手首、膝や足などに関節痛や関節炎といった関節症状も出現します。

子供よりも成人に、そして女性でより多くみられることが特徴です。

インフルエンザに似た症状

両ほほや体幹・四肢の紅斑は小児ではよく見られますが、成人の場合、典型的な発疹を示さないこともあります。

そのため、風疹と診断されているケースは、小児よりも成人に多い可能性があることが指摘されています。

風疹のような発疹や関節痛・関節炎をきたした627名の抗体を調査したところ、229例で風疹の感染、43例でヒトパルボウイルスB19の感染、7 例で麻疹の感染を確認したという報告があります。

このことからも、診断が難しいケースが多いことがわかります。

麻疹や風疹については、下記の記事もご参照ください。

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リンゴ病の注意点

リンゴ病で注意が必要なことは、両ほほの紅斑など目に見えて症状があらわれる頃には、ウイルスの感染力はすでに失われていることです。

実は、発熱、鼻づまり、頭痛、吐き気、下痢など、インフルエンザに似た症状の時が、最も感染力を持っている期間であり、気がつかないうちにほかの人にうつしてしまっている、ということがよくあります。

しかし、色々な疾患の情報源として有名なUpToDateによると、感染した人の約25 パーセントは無症状と言われています。

約50 パーセントは倦怠感、筋肉痛、そして発熱といったインフルエンザ様の症状しかなく、残りの 25 パーセントで、紅斑や関節痛がみられるとのこと。

感染していても、よくわらないうちに元気になったというケースも少なくないのです

実は、風疹の異型と認識されていた伝染性紅斑。

1975 年、CossartらによってヒトパルボウイルスB19が発見され、独立した疾患であることが確立されました。

妊婦感染は胎児貧血や流産の可能性も

パルボウイルスB19感染症には予防のためのワクチンはなく、特別な治療もありません自然に治癒する疾患です。

しかし、妊婦さんや免疫不全、溶血性貧血の方は注意が必要です。

日本人の妊婦さんの抗体保有率は、20~50%ほど。

妊婦さんが感染すると、流産、子宮内胎児死亡、胎児水腫や胎児貧血など、胎児の合併症を引き起こす可能性があるので、近しい人がリンゴ病になったら、一度医療機関に相談してみることをおすすめします。

手洗いなどで予防することが大切

1992年にロンドンの病院でパルボウイルスB19感染が発生した際、患者との接触後に手洗いを徹底しなかった職員の間でパルボウイルスB19感染の危険性が高まったことを示唆していたことを報告する論文もあります。

手洗いうがいや飲食を共有しないことが予防の上で大切です。

リンゴ病に限らず、手指衛生は感染対策の上でとても重要です。

時期は違いますが、感染対策として良ければ以下の記事もご参照ください。

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幼少期にリンゴ病にかかったことがない、記憶がない方は頭の片隅に覚えておくといいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

親が反ワクチンになる理由

乳幼児期の接種が特に重要なワクチン。

接種するかしないかは、本人が選ぶことはできず保護者である親の選択次第でワクチン接種するかしないかが決まってしまう。

親が反ワクチンになる理由について

ソーシャルメディア上にはワクチンに反対する意見や情報が数多く見られますが、あるアメリカの研究から反ワクチン派の人たちがワクチン接種に対して批判的な考えを持つ理由は必ずしも一つではないことが分かりました。

Vaccineの3月21日オンライン版に発表されたもの。

今回の研究は、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を呼び掛けるある動画に対して投稿された攻撃的なコメントを検証したもの。

HPVワクチンについては、下記の記事もご参照ください。

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ワクチン接種を呼びかける動画は米ピッツバーグの小児科クリニックがFacebook上に公開したもので、投稿から1カ月後に反ワクチン派の目に留まりそれから1週間もたたないうちに、投稿をバッシングするコメントが大量に寄せられたとのこと。

今回の研究では、これらのコメントを寄せた人たちからランダムに197人を抽出し、プロフィールを詳細に調べた。

その結果、コメントした人の89%は女性で居住地は米国36州および8カ国に及んでいた。

半数以上がトランプ政権の支持者でしたが、バーニー・サンダース支持者も11%いて、思想的にリベラル派または保守派の一貫性はみられなかった。

その中でさらにコメントした人たちは、陰謀論者からワクチンの安全性に不安を抱いたり、代替医療に関心があったりする親まで様々であることが分かった。

親がワクチン接種に批判的になった理由

今回の分析から、これらの人たちがワクチン接種に批判的になった要因は様々であることも明らかになりました。

例えば科学者への不信感や、ワクチン接種の義務化により個人の自由が脅かされることへの不安感を示す人たちがいる一方で、政府や団体が国民から真実を隠そうと共謀していると信じる人もいました。

さらには例えば、ポリオウイルスは実際には存在しないと主張する人もいたと述べられています。

ワクチン接種をためらう親の特徴

この研究では典型的なワクチン接種をためらう親の特徴に一致する人たちも見られました。

ワクチンの安全性について懸念を抱き、ワクチン接種はモラルに反する行為と考える人たちもいたほか、ワクチンに含まれる化学物質を避けるためにホメオパシー(同種療法)などの代替医療に関心を持っている人たちもいたとのこと。

この結果から、
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子供のワクチン接種をためらう理由の多様性を考慮し、それらに対応した情報を医師や公衆衛生当局が発信する必要性が示された [/aside]
と説明している。

インターネットが普及して、様々な情報が容易に手に入るようになりました。

それによって、本来正しくない情報を信じてしまう場合もあります。

そのような環境の中で、親がワクチン接種を躊躇し、疑問を持つのは当然のことなのかもしれません。

しかし、もし懸念を抱いているのなら、ソーシャルメディアなどではなくかかりつけ医に相談すべきです。

そして医療者側もこうした親たちには、ワクチンは安全で有効だと漫然と伝えるのではなく、ワクチンに含まれている成分の具体的な働きについて説明することが重要です。

近年では、米国では麻疹(はしか)や流行性耳下腺炎(おたふく風邪)、百日咳など、かつて大流行した子供の感染症が再び流行するようになり、ワクチン接種をためらう親たちの存在が問題視されています。

日本も他人事ではなく、2019年はしかが大流行しています。

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このような中で、ワクチン接種することは自分を守るだけでなく、周囲の家族や友人を守るためにも重要です。

まとめ

ワクチン接種を拒否する動きは公衆衛生上の危機をあおっていると指摘されています。
ただし、これだけ情報が多量にある中で、医療従事者や公衆衛生局からのメッセージだけでは反ワクチン派の考えは変えられないのではないかと危惧されています。

実際アメリカでは、医学的な理由以外での予防接種の免除を禁止している一部の州があります。

不本意ではありますが、これからは半ば強制的にワクチン接種をする環境を作ることは、日本でも必要なのかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

はしか(麻疹)が全国で拡大中:ワクチン接種が重要

年明けから麻疹が全国的に拡大しています。

麻疹、いわゆる「はしか」と呼ばれるもの。

昨年から風疹の流行については、メディアなどでも取り上げられ今後ワクチンの助成制度が開始となる予定ですが、風疹だけでなく麻疹も急増しています。

過去の風疹については、下記の記事をご参照ください。

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麻疹(はしか)が全国的に拡大

国立感染症研究所の最新の集計では三重や大阪を中心に148人の感染者が報告され、既に昨年1年間の患者数の半数を超えています。

これは過去10年の間で最多ペースとなっています。

同じ空間に短い間いるだけで空気感染するなど、極めて感染力が強いのが特徴の麻疹。

集会や百貨店での集団感染も起きたほか、患者が新幹線で長距離を移動したことも発覚しました。

全国に広がる懸念もあり、 専門家はワクチン接種の徹底を呼び掛け

三重県の事例

津市では、昨年末開催の宗教団体の研修会に参加した10~20代の間で感染が広がり、三重県内で今年約50人の患者が報告されました。

そして三重県内ではなく、和歌山や愛知、岐阜にも飛び火しました。

この団体はワクチンを含めた医薬品利用に慎重で、参加した49人中24人が感染、そのうち20人はワクチンを接種していませんでした。

大阪市の事例

百貨店「あべのハルカス近鉄本店」では2月から、従業員や利用客約20人に感染が広がっています。

2月のバレンタインのシーズンで特設会場の販売者が感染していたことで、更なる拡大が危惧されていました。

さらに女性患者が8日と10日に新大阪―東京間の東海道新幹線を利用しており、車内で他の人にうつした可能性が指摘されています。

麻疹(はしか)

はしかは発熱やせき、発疹など風邪のような症状で見逃されやすい病気ですが、3割が肺炎や脳炎などの合併症を起こして最終的には死亡することもあります。

1 度感染すると免疫ができますが、感染経験がない人はマスクや手洗いでは予防が不十分であり感染する危険性があります。

唯一の予防法はワクチン接種

現在は1歳と小学校入学前の2回が定期接種化されていますが、20代後半~40代の年齢の人は感染を経験した人が少なくワクチン接種の機会は1回だけだったため免疫が不十分であり感染リスクが高いはざま世代と言われています。

国立感染症研究所が12日に発表した集計では、

  • 三重県49人
  • 大阪府43人

以上のほか、愛知、東京など 19の都道府県で報告されました。

患者の大半はワクチン未接種、または接種歴が不明の人たちです。

自分が過去にはしかにかかったことはありますか?

この問いに自信をもって答えられる人は、少ないと思います。

過去にかかったと思っていても他の病気だった可能性もあり、油断はできません。

接種記録がない場合、特に年齢が若い人ほど予防接種を積極的に行うことが重要です。

[aside type=”warning”]麻疹(はしか)
感染後約10日で発熱やせき、鼻水など風邪のような症状が現れた後、発疹や3 度以上の高熱が出る。
3割は肺炎や脳炎などの合併症になり、千人に1人の割合で死亡することがある。
1978 年から定期接種が始まり、予防接種を1 回することで95%、2回で99%以上の免疫を獲得できる。
現在は1歳と小学校入学前1年間の計2回に接種機会がある。
感染を経験した人が少なく、ワクチン接種機会が 1 回だった20代後半~40代は、感染リスクが高いとされる。[/aside]

世界の麻疹(はしか)の流行状況

世界の麻疹(はしか)の感染者は23万人とも言われています。

WHOの情報では、1980年に麻疹(はしか)は世界で年間約260万人の死者を出していました。

ワクチン普及に伴い感染者も減少し、16年には全世界の死者数が初めて10万人を切りました。

しかし現在は増加傾向。

WHOは2018年、世界のはしか感染者数が少なくとも22万9千人に上り17年より倍増しそうだと発表。

19年もこの傾向が続く可能性があると警告しました。

実際には感染が報告されない例も多いため、世界の感染者の実数は200万人以上と推計されています。

まとめ

今回は年明けから急増している麻疹(はしか)について記載しました。

はしかは高熱や発疹が特徴で、空気感染で広がります。

短時間でもはしかの患者と接触することで容易にうつる感染症です。

防ぐには予防接種が最も有効です。

はざま世代の方は、今のうちに積極的にワクチン接種を行っておいたほうがいいかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

子宮頸がんの発症が増加:ワクチンの普及が必要

日本の子宮頸がんの罹患率。

いわゆる子宮頸がんになる人が2000年を境に増えてきていることがわかりました。

大阪大学では日本における子宮頸癌の動向を解析した結果です。

子宮頸がんの数が増加

日本では子宮頸がん検診の受診率が非常に低く、HPVワクチンの積極的勧奨は一時中止され5年間以上が経過しています。

子宮頸がんの将来の罹患率や死亡者数を減少させるためにも、日本における子宮頸がんの疫学的傾向を理解することが重要と言われています。

最近では、子宮頸がんが増加していることは知られていますが、子宮頸がんの

  • 種類別
  • 年齢層別
  • 進行ステージ別
  • 治療方法別

罹患率や生存率の推移といった詳細な解析はこれまで行われていません。

また、子宮頸がんの治療に同時放射線化学療法(CCRT)が導入さましたが、治療成績の長期的な傾向や詳細な解析が十分には行われていませんでした。

がん登録データから子宮頸がんの罹患率を分析

今回、1976~2012年の間に登録された大阪府がん登録のデータを利用して、子宮頸がんの種類別、年齢層別、進行ステージ別、治療方法別の罹患率を解析がされました。

その結果から、10 万人あたりの年齢調整罹患率は1976年からは減少してましたが、2000年以降は増加していることがわかりました。

次に、扁平上皮がんと腺がんの年齢層別の年齢調整罹患率を調べたところ、近年扁平上皮がん、腺がんとも増加していますが、検診での発見が難しく治療抵抗性のある腺がんは30歳代以下の若年層で一貫して増加していることが判明しました。

また、サバイバー(がんになった患者の)生存率を調べたところ、診断から1年生きることができた場合の5年生存率、 診断から2年生きることができた場合の5年生存率と生存年数が上がるにつれ、サバイバー生存率は有意に上昇していました。

サバイバーについての詳細は、こちらの記事も併せてお読みください。

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さらに、がんのステージ別に調べてみると、子宮頸部に臓器に限定される「限局性」および、隣接する臓器にがんが広がっている「隣接臓器浸潤」のケースでは、10年相対生存率が2003年以降に著しく改善していました。

この結果は、1999年以降のCCRTの導入や2000年以降の治療 GLの普及が有効であった結果ではないかと言われています。

一方で、がんの遠隔転移を伴うような進行した子宮頸がんのケースでは、有意な予後の改善は見られませんでした。

この限局性のケースにおいて主治療として手術が行われた群では、年齢による相対生存率の違いはみられませんでした。

放射線を含む治療が行われた群では、若年層では相対生存率が低い傾向にありました。

この結果から、若年層は放射線治療が効きにくいことが考えられるとしています。

まとめ

今回の研究の結果から、子宮頸がんが近年増加していることが明らかになりました。

今後の、子宮頸がん検診およびHPVワクチンの普及が期待されています。

子宮頸がんワクチンにも種類があります。

詳細はこちらを参照ください。

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また子宮頸がんの治療では、若年層では治療抵抗性の腺がんが特に増加していて、加えてがんの遠隔転移といった進行症例において予後の改善が認められなかったことから、治療のさらなる改善が必要であるといわれています。

さらに、若年層では子宮頸がんの治療法として手術より放射線治療が効きにくいことが判明し、これらの結果は今後治療選択を行う上での有益な情報になると言われています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。